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INSIDESによってマネージャーたちがメンバーの状況を把握し、メンバーの活躍・成長をフォローできるような仕組みができてきた

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背景・課題

大手企業からの独立にあたって、自社に最適な仕組みを構築し、マネジメントが中心となって前向きな会社をつくっていきたい

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小川:私たちバンダイナムコセブンズは、2019年にバンダイナムコエンターテインメントの一部門が分社化して誕生した会社です。遊技機の開発・販売、映像基板の開発・製造・販売事業を行っており、新規事業にも取り組んでいます。決して大きな会社ではなく、人事業務は、グループ内のシェアードサービスを活用しながら、優先順位をつけて岡部と2人で取り組んでいます。

INSIDESは、私が主導して2020年に導入しました。その背景には、会社設立から1年も経たないなかでの新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワーク導入というきっかけがあります。

私たちはもともとバンダイナムコエンターテインメントの一部門でしたから、会社設立時点ですでに組織や社内の関係性は十分にでき上がっているように感じられましたし、ベテランのスペシャリスト社員が多く、業務面での心配も特段ありませんでした。各部門を束ねるマネージャーたちも、業務上のことは自分たちで解決できる力が備わっていました。

ただ一方で、組織の要請上、大半のマネージャーが「プレイングマネージャー」としての職責も担わなければならないという現実もありました。多くのマネージャーは、メンバーの業務進捗の管理や指示、アドバイスをしながら、自身もプレイヤーとしてプロジェクトや担当領域を回していく必要がありました。加えて、マネジメントとしての組織運営、評価・面談スキルなどを高めていくことも求められていましたので、私としてはこのマネジメントスキルを高めるサポートをしていくことで、メンバーの成長をより支援できるマネージャーになれる、という想いがありました。

また当時、大手企業であるバンダイナムコエンターテインメントからの独立は、環境に慣れていた社員にとって不安を感じるものだったと思います。離職を選択したり、実際に不安を口にしたりすることはあまりありませんでしたが、それでも会社や自身の将来を不安に思っている社員は少なくなかったように思います。だからこそ経営・マネジメント層には、バンダイナムコセブンズの実情に即したオリジナルの人事制度や仕組みをつくることで社員の不安を和らげ、より前向きな会社にしていきたい、という想いがあると感じられました。

このような状況下で新型コロナウイルスの感染が全国的に流行し始め、当社は経営層の「社員や家族の生命第一」という考えのもと、2020年2月末からいち早くテレワークを導入しました。当初は不慣れなWEB会議や自宅での勤務に戸惑いはありましたが、全社員の協力や管理部門のペーパーレス化などの取り組みにより、比較的早く新たな働き方として定着していったと思います。しかし、社員間のコミュニケーション面では、オフィスでの雑談や社内イベントが減少し、チャットやメール、WEB会議によるコミュニケーションが増加したことから、リアルでの社員交流が少なくなってくると共に、社員のメンタル面での不安が高まってくると個人的に感じていました。そこで、マネジメント層がメンバーの状況をタイムリーに把握でき、メンバーも自身の状態を客観的に把握できる機会をつくりたいと考え、これを実現できるツールを探し始めました。

私は、マネジメントしづらい状況下でも社員の様子を可視化して、マネージャーたちがメンバーをフォローしやすい環境をつくれば、メンバーの活躍をよりサポートできるマネジメントを実践できると考えたのです。このような視点でマネジメント支援ツールを探しているなかで、求めている機能に最も近く、コスト面でも当社のような規模感でも導入しやすい価格体系だったのがINSIDESでした。

検討プロセス・実行施策

経営層にも導入研修に参加してもらうなどして、INSIDESの浸透に力を入れた

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小川:2020年の導入時には、まずINSIDESの浸透に力を入れました。例えば、経営層にもINSIDES導入研修に参加してもらい、経営・マネジメント層にINSIDESの機能・効能をしっかりと理解してもらうところから始めました。私としては、経営・マネジメント層の理解が、INSIDESを早期に社内で浸透させる近道だと考えたからです。

例えば、社内には「INSIDESは人事評価に使わない」と明言しましたが、それでも社員のなかには不安を感じる人もいたと思います。社員からすると、人事の発信を100%鵜呑みにするのは難しく、新たな施策やツールの導入には疑念を持たれるだろうということはこれまでの経験からも理解できました。ですので、彼らの不安を払拭するには、メンバーと日々コミュニケーションを取っているマネジメント層にINSIDESを正しく理解してもらい、彼らから正確にメンバーに伝えてもらうことが必要と考えました。マネジメント層が本当にINSIDESを人事評価に使っていないことを認識できれば、社員も安心できると思います。

そこで私は経営・マネジメント層に協力体制をお願いし、当社から見たINSIDESの適切かつ効果的な活用の推進に努めてきました。2023年現在、INSIDESの活用は軌道に乗ってきており、現在は岡部がより良い活用を目指して改善を続けています。

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岡部:INSIDES活用にあたって、私たち人事担当でいくつか運用方法を工夫しています。

第一に、INSIDESアンケートの実施タイミングは、人事異動など社員の環境が変化する時期を意識して設定しています。そういった時期は社員の心情にも変化が出やすいと思いますので、年3回をベースに私たちが最も効果的と思うタイミングで実施するよう心掛けています。

第二に、マネージャーにメンバーの直近のアンケート結果を伝えるときには、必ず過去の結果も一緒に付けて渡すようにしています。直近の状況だけを見てもらうのではなく、これまでの変化も踏まえてフォローしてもらいたいからです。マネージャーがメンバーの状況を経過的に理解することが、より良いコミュニケーションにつながると考えています。

第三に、毎回のINSIDES全体結果を経営層に報告するため、人事から個別に詳細な説明を行っています。そうすることで、経営層が的確に全社員の状況を把握でき、自身の認識のズレを把握することができるからです。最近は、INSIDESのデータを活用して、部署ごとの特徴も分析しています。部署ごとの特徴が把握できれば、これまでの全社対応から部署ごとの個別対応も可能になると考えています。

成果・今後の取り組み

優先的にフォローが必要な人材を把握できるのは効果的

小川:INSIDESの最大のメリットは、やはり社員のワーク・メンタリティや不安、不満などの状況を定期的かつ経過的に把握できることにあります。INSIDESとは別にストレスチェックも行っていますが、ストレスチェックは一人ひとりの結果をマネジメント層に開示するものではないため、現場での改善活動になかなか活用することができません。組織の状態を改善していくためには、INSIDESのような組織状況を把握できるツールが有効と考えています。

これまでのINSIDESの活用で最も効果を感じたのは、マネージャーからの期待値が高いにもかかわらず、ワーク・メンタリティが優れない社員こそサポート・フォローが必要であると把握できたことです。そういったタイプの社員はあまり弱音を吐かない傾向があり、マネージャーとしても期待が高いだけに求める水準も高くなり、結果として突然体調を崩したりするケースがあるからです。マネージャーが丁寧にコミュニケーションを取って、彼らの悩みに耳を傾け、時に寄り添いながら、前向きにサポート・フォローすることが重要と考えています。

今後はオンボーディングや自律の支援にもINSIDESを活用したい

岡部:私は今後、中途入社者のオンボーディング支援にINSIDESを活用していきたいと考えています。私自身も中途入社でしたのでオンボーディングの苦労を知っていますが、彼らの会社への適応をよりスムーズにできれば、皆がこれまで以上に安心して力を発揮できる会社になるのではないかと思っています。

小川:私は、社員の自律支援にも活用できればと考えています。私たちのような規模の会社では、一人ひとりがもっと自律的に行動できるようになることが大切と考えているからです。

INSIDESは、あくまでも客観的なデータであり、その結果がすべての人にとって正解なわけではないという認識を持ちながら、マネージャーがマネジメント支援ツールとして有効活用し、メンバーの不調にいち早く気づきサポート・フォローしたり、メンバーも自身の状態を客観的に捉えられたりすることで、健康に生き生きと働いてもらいたいと思っています。

企業案内

株式会社バンダイナムコセブンズ
つながるすべての人々に「大興奮」と「熱い感動」を提供し続けるというミッションをもとに、パチンコ機・パチスロ機の映像企画・映像制作などを中心に遊技機開発を行っている。バンダイナムコグループの誇る豊富なキャラクターをモチーフに「面白い」や「驚き」をつなぎ合わせた新たなコンテンツを常に遊技者へ届けることを信念とし、今までの常識にとらわれない新たなアソビを提供する。

※記事の内容および所属等は取材時点のものとなります。

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