杉山:私は住友ゴム工業に入社後、生産技術職からキャリアをスタートしました。タイヤ工場で仲間たちと作業着を汚し、汗を流して仕事をしたことが思い出深いです。その後は、工場の近代化を進める仕事や、海外工場の立ち上げなどを経験。IE(インダストリアルエンジニアリング・生産工学)などの現場改善を任されながら、社内研修の講師を務め、社員育成にも力を入れてきました。2017年に人材育成を担う製造研修部に異動し、現在は人を育てることに専念しています。
元上:私も技術者として入社し、技術、設計などに携わってきました。10年前に製造課長になり、7年間現場のマネジメントを経験してきました。技術畑にいたため、製造現場の経験が少ないことに引け目を感じ、部下に遠慮していた時期もありました。「これではいけない」と現場に飛び込んで、本音でみんなと向き合い、本気で工場改革に取り組み、結果を出した経験もあります。その後、上長から声がかかり製造研修部に異動。「インプット中心の研修から脱却し、タレントマネジメントに取り組んでいこう」というタイミングでした。
杉山:最初に異動が決まったときは、正直とても驚きました。というのも、最前線の技術分野に関わっていたなかで、全く畑の違う領域への異動。講師として研修には関わっていましたが、製造研修部の仕事内容も全くといっていいほど分からない状態でした。今は誇りをもって「人づくり」をしていますが、はじめの頃はどう受け止めればいいか、戸惑っていた時期もありました。